国土交通省 中小企業イノベーション創出推進事業「空間IDを活用した空港内情報集約基盤『VIPS』の開発」

国土交通省 中小企業イノベーション創出推進事業「空間IDを活用した空港内情報集約基盤『VIPS』の開発」
プロジェクト期間
2023年~2026年
開発サービス
空間IDを活用した空港内情報集約基盤「VIPS」
対象
空港管理会社、グランドハンドリング会社、航空会社、自動運転車両メーカーなど

VIPS(Various Information Port System)とは、空間IDをキーとしてさまざまな静的・動的情報を集約する情報連携基盤のことです。空港内の情報がVIPS内に集約されており、タブレット上でも確認することができます。また、自動運転モビリティにVIPSを連携することで、特定の条件のもとでドライバーが不要となる自動運転「レベル4」相当のモビリティの導入にも寄与します。

開発のPOINT
  • 空間ID技術の活用:空間IDをキーとして、空港内の動的・静的情報の一元管理を実現します。

  • データ連携の役割:空港内の様々な情報を一元的に集約し、位置情報を付加することで、スムーズな状況把握を可能とするデータ連携基盤としての役割を果たします。

通常、紙で管理される工事情報などをデジタル上で一元管理し、人・モビリティの両方で活用可能

VIPSには、あらかじめサービスレーン*やその他構造物等、空港内の地図情報が登録されています。その中に、工事や故障車の停車といった通行不可・禁止エリアなどの動的情報を適宜登録することができます。

こうしたVIPSの情報はタブレット上で人の目でも確認・利用することができるほか、自動運転モビリティの運行基盤としてHDマップとともに活用することで、走行車線の変更や、サービスレーン等走行しにくいエリアの回避など、より安全な走行ルートを選定・走行することができます。

現在、工事情報などは紙で管理されるケースがほとんどですが、こうした情報をVIPSでデジタル管理することにより、現場で働く従業員の業務の効率性・利便性向上に貢献します。

*航空機走行経路をまたぐ走路のこと

VIPSが解決するユースケース

VIPSは以下のようなユースケースに対応し、空港管理会社のほか、エアライン、モビリティメーカー、グランドハンドリング会社などの事業会社をターゲットとした課題の解決を提案していくことを目的としています。情報の配信先は自動運転モビリティ、事業者、空港管理者を想定しており、ユースケースにより必要に応じた情報を必要なユーザーに配信します。

ユースケース案 情報の配信先 (ユーザー)
交差点等に存在する死角領域内のカメラ情報を使った障害物情報の提供モビリティ・事業者
トーイングトラクターの位置と運搬中のコンテナの位置・大きさ情報の提供モビリティ・事業者・空港管理者
カメラからのサービスレーン監視情報の提供モビリティ・事業者
通行禁止エリア情報の提供モビリティ・事業者・空港管理者
グランドハンドリング機材待機エリアの状況配信モビリティ

今後の開発展望

自動運転車両においては、車両搭載カメラの死角となる場所の走行に課題があります。この課題に対応するため、死角を走行するトーイングトラクターや航空機などの特殊車両をカメラで認識できるよう、AI学習を進めています。

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